妊娠による口腔内の変化と対策



こんにちは。
中野区 新井薬師前駅徒歩4 中野通り沿いにある歯医者さん、コンデンタルクリニックの辻です。

 妊娠中は様々なことが原因で口腔内の環境が悪くなると言われています。

しかし、何故悪くなるのでしょうか?どのようにすれば良好に保てるのでしょうか?今日はそんな話をします。

 

1、なぜ歯周病になりやすくなるの?

 妊娠中は女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンが妊娠していない時と比べると101000倍に増加し、女性ホルモンを栄養素とする歯周病菌たちも増加するため、歯肉炎や歯周病になりやすくなります。

 

2、なぜ虫歯になりやすくなるの?

 唾液の減少で歯垢が増えたり、吐きつわりによる胃酸の影響で歯を溶かしてしまったり、食べつわりによる食事回数の増加により歯が溶かされ虫歯になりやすくなります。

 

(※1、2、共につわりの影響によりブラッシングが不十分ですと更に悪くなりやすいです。)

3、これを放置したらどうなるの?

 歯周病や虫歯が出来たり、進行する可能性が高いのは勿論ですが、赤ちゃんにもリスクがあります。歯周病にかかっている妊婦さんは、かかっていない妊婦さんに比べ、早産や低体重児出産リスクが57倍に膨らむと言われています。

 母子健康手帳にも歯周病は早産等の原因となこともあるので注意しましょうと明記されています。妊娠中の歯周病は赤ちゃんへも影響してしまうことを知っておきましょう。

4、ではどうすればいいの?

 まずは歯磨きとデンタルフロスをしましょう!!

 適切なブラッシングとプラークコントロールを行えば炎症を最小限に抑えられます。虫歯や歯周病の原因となる歯垢を出来るだけ取り除くことで改善されることがほとんどです。

5、ケアしたくてもつわりが酷くて中々出来ない!どうしたらいいの?

 ブラッシングなどは体調が良い時にササッと出来るよう、洗面所だけではなくリビングなど手の届く場所に歯ブラシを置いておきましょう◎

 また、気分が優れない時は小児用歯ブラシやワンタフトブラシなど小さめのヘッドのものを使用するのもおすすめです。

当院で取り扱いをしているものだと、Tepeコンパクトもしくは、スポットがオススメです!

6、ブラッシングがどうしても難しい場合にはどうしたらいいの?

 キシリトールガムやキシリトールのタブレットなどを摂取すると歯垢の粘着性を低めたり、唾液分泌が増えるなどが期待できます。   

  また、食後すぐに水で強めにうがいすると、食べカスが流れて何もしないよりかはお口の状態を維持できます。

できる範囲で大丈夫なので無理をせずにケアをしましょう。

ただ、やはりセルフケアだけでは限界があるため、体調が良い時に定期検診にいらしていただけると安心です◎