「歯と歯ぐきの大切なお話」

こんにちは。中野区 新井薬師前駅徒歩4分 中野通り沿いのある歯医者さん コンデンタルクリニック院長の今です。

先日女性ファッション誌の特集で「知っておきたい歯と歯ぐきの大事な話」というタイトルで特集が組まれていました。その中にも「毎日のブラッシングを徹底しよう!」や「歯磨きアイテム、どう選ぶ?」など歯磨きや歯ブラシに関する情報がたくさん出ていました!また、最近ラジオやテレビCMなどさまざまなメディアで、歯磨きや歯ブラシに関する情報が増えてきてるように思います。

そこで今回は、コンデンタルクリニックで行っているブラッシングの仕方と歯ブラシに関するお話。また、歯周病と全身疾患のかかわりについてお話をしたいと思います。

最近は「予防歯科」という言葉が浸透してきて、当院に初診でいらっしゃる方も検診希望という方がかなり増えてきました。検診希望と書かれた患者さんが一番気にしているのは歯周病のことが多いように思います。40歳以降に歯を失う一番の原因が、歯周病だといわれています。

歯周病は見えない病気とも言われていて、慢性的に進行し、気づいた時には歯がグラグラしていき、抜けてしまう病気です。「いったいどんな病気?」かというと、

歯の周りに付着していた歯垢(プラーク)これが最も悪いのですが、このプラーク中の細菌が歯ぐきに付いて炎症を起こします。炎症によって歯と歯ぐきの間の溝(歯肉溝)が発赤して汚れやすくなり、間に入った細菌によりさらに奥まで炎症が広がります。炎症が深部に進むと歯周ポケットという深い溝ができます。そこにさらにプラークが入り込むと細菌が増殖し悪化して、歯周炎になります。そうすると歯ぐきがブヨブヨと腫れて出血し、膿が出たり、口臭が強くなったり、歯ぐきがやせて歯が長くなったように見えることもあります。さらに進むと歯をささえる歯槽骨が溶けて歯がグラグラになり、放置すると歯が抜けてしまうというとても怖い病気です。

では、歯周病にならないための最大のケアというと、毎日のブラッシングにあります。

「毎日歯を磨いているのに歯周病になっている気がする」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。それは、もしかしたらきちんとしたブラッシングができていないせいなのかもしれません。

きちんと歯を磨くために、コンデンタルクリニックで、行なっている歯磨きの方法をご紹介します。

「エッセンシャルクリーニング法」といいます。

歯周病の方でもお口の中で、一番細菌が付着しているのが、歯の表面についているプラーク中の細菌です。重度の歯周病の方は歯ぐきの中にも歯周病菌は多く存在しますが、そういう方でも最初から歯ぐきの中に多くの歯周病菌がいることはないのです。つまり歯ブラシでは歯を重点において磨くということです。歯ぐきの中はあまり重点に置かなくていいのです。また、歯ぐきの中(歯肉溝)には常に浸出液が循環していて、生体から出る浸出液には抗菌作用があります。無理に歯ぐきを磨くと、かえって歯ぐきを傷つけることもあります。歯周病も虫歯と同様にブラッシングは歯を重点に置いて磨くことが大切です。

当院で行っている歯磨きの仕方は、歯科衛生士が直接患者さんの歯を磨かせていただくので、体感しながら覚えることができます。ほとんどの方が「凄くさっぱりした」「気持ちがいい」と言ってくださいます。一度体験してみてください!

歯ブラシはTePeというスウェーデンの歯ブラシがおすすめです。毛束が大きいのですが、歯ブラシの先端が細くなっているので奥まできちんとはいって、効率よく磨けます。歯磨剤はCheck-Up standard (LION)がおすすめです。泡立ちがいいので、泡による洗浄効果と、フッ化物の歯の表面への浸透が期待できます。

歯周病が怖いのは歯が抜けてしまうだけでなくて、全身の体にも影響を及ぼしているということです。

歯周病菌が全身疾患に大きく関係していることが医科でも問題になってきています。

人生100年時代です。

毎日の歯磨きをきちんとして、健康で楽しい人生を送りましょう!