歯科治療のバックヤード(詰め物、被せ物編)

こんにちは。中野区 新井薬師前駅徒歩4分 中野通り沿いにある歯医者さん コンデンタルクリニック院長の今です。今年も12月に入り、残り1ヶ月となりました!1年はあっというまですね!
ここのところ朝、夕の気温もだいぶ低くなってきていますが、体調など崩さぬように1年の最後を締めくくっていきたいですね!
さて、今回のテーマは「歯科治療のバックヤード」ということで、お話をさせていただきたいと思います。
家族で水族館に行くことがあるのですが、ここ最近水族館に行くと決まってすることがあります。
「バックヤードツアー」です。はじめは小学校3年生の娘がやってみたいというところからでしたが、最近は違う水族館に行くたびに家族一致団結でやろうという感じになっています。それぐらい裏方の仕事は興味があって面白いです。
歯科治療でいう裏方の仕事と言えば、歯型を取った後に詰め物や、被せ物をつくる技工操作にあたると思います。
今までは、印象材という粘土のようなもので、歯型を取ってそこから石膏の模型を作って、石膏模型上で詰め物や被せ物を作るという作業が主流でした。
最近では、「口腔内スキャナー」というものがでてきて、粘土のようなもので歯型を取らずに小さいカメラで読み込んで歯型を取るという技術が進歩してきました。
当院でも以前のブログに紹介されていると思いますが、今年の1月から詰め物、被せ物を自院で作ることまでできる口腔内スキャナーと削り出しのマシンがセットになった「セレック」というシステムを導入しています。

以前は、口腔内スキャナーで使うカメラの精度などの問題からあまり使われていないようでしたが、最近では制度も上がって口腔内スキャナーを使う歯科医院も多くなってきていると思います。
口腔内スキャナーで歯型を取ったデーターから、詰め物や被せ物を作るのですが、歯型を取ったデーターから、設計をしなくては詰め物や被せ物を作ることができません。
この設計をして、詰め物や被せ物を作るところが「バックヤード」のお仕事です。
設計から製作までの工程は、主に2つのパターンがあります。
1つ目は、歯型を取ったデーターを自院にある設計ソフトを使って、詰め物や被せ物を設計していく。
このパターンが当院では主流ですが、症例によってできるものとできないものがあります。
詳しくは後述しますが、1つ目のパターンですと、「技工所」を介さない為コスト削減ができ、結果として患者様に還元できるようになります。



2つ目は、歯型を取ったデーターを技工所に送って、詰め物や被せ物を作成してもらう。
設計が難しかったり、厳密な色調を合わせるには「技工所」にお願いすることもあります。
他にも出来ないものとしては、口腔内スキャナーで歯型を取ることが難しい症例や、かみ合わせが難しい症例などは、自院で作成することが難しいため、「技工所」にお願いします。
ただ、自院で作成するにしても、設計にはソフトの使い方もそうですが、歯科技工の知識が必要です。
コンピューターがすべてやってくれるわけではありません。
当院では歯科技工士の免許を持っているスタッフがいますので、安心して設計をまかせることができます。
このように歯科医院では、治療やメンテナンスに携わる人以外に、詰め物や被せ物を作る裏方の仕事があって、それを支えてくれている人たちがいることが分かっていただけたかと思います。